日常生活や対人関係の困っていることや
抱えている悩みに焦点を当てて、
心理的なサポートとアドバイスを行います。
精神療法と合わせて、薬の処方による治療も行われます。精神療法と薬物療法の組み合わせは症状を改善する上で有効的であり、向精神薬と呼ばれる種類の薬を使用することが多いです。
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精神療法
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薬物療法
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復職支援
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相談室
「診断」と「治療」
「うつ」って?
気分はちょっとした日頃の出来事や体調などで変化し、暗く沈んだり、逆に明るく浮き立ったりします。しかし毎日のように気分の沈んだ日が続き、仕事や勉強もうまくできなくなると、うつ状態と考えられます。
うつ病の原因ははっきり分かっていませんが、脳幹部からの信号が大脳にうまく伝わらず、前頭葉のはたらきが低下するとうつ状態になると考えられています。
病的な「不安」って?
不安には「正常な不安」と「病的な不安」があります。正常な不安はそれ相応の理由・状況の中で生じるもので、周りの人からも理解されやすく、あまり長続きしません。これに対して病的な不安は理由がはっきりせず、苦痛が大きく、なかなか治まらないために日頃の生活ができなくなるという特徴があります。病的な不安が生じるのは、大脳の奥深くに存在する扁桃核という場所が過敏に反応するためと考えられています。
うつと不安はありふれた症状とも言えますが、その症状のもととなる疾患はさまざまです。うつ病、不安障害だけでなく、適応障害、認知症、物質依存、統合失調症、発達障害、パーソナリティ障害などでも同じような症状がみられることがあります。
うつと不安を診断するとき、それに役立つ身体的・客観的な検査はほとんどありません。このため面接場面でのやりとりをもとにした評価がとても大切になります。このような評価を繰り返し、診断について慎重に検討しながら、精神療法と薬物療法による治療が進められます。
精神療法とは、日常生活や対人関係で困っていること、抱えている悩みに焦点をあて、問題点を整理し、診断と評価にもとづいて心理的なサポート、アドバイスをはかるものです。多くの疾患ではこの精神療法と組み合わせて薬による治療も行われます。精神療法と薬物療法の組み合わせが、症状を改善する上でとても有効です。使われる薬のほとんどは向精神薬と呼ばれる種類のものです。脳の神経ネットワークでは電気的な信号と化学的な信号による情報処理が行われています。向精神薬による治療は、神経細胞同士の信号伝達を調整し、症状の改善をはかるものです。